有識者インタビュー

メルマガを成果のでる「メールマーケティング」へと変える方法

メルマガ経由の売上、半期で3億円。
会社の売上を左右する「マーケティング」がメルマガです

メルマガを配信している企業はとても多いと思います。
メルマガは企業の商品・サービス紹介など情報発信ツールであると共にユーザーとのコミニュケーションツールにもなっています。弊社においてもメルマガはECサイトだけでなく、店舗単位でも情報発信に活用するなど企業活動に欠かせないものです。
ちなみに、2014年度上期の実績では、メルマガからの流入による直接の売上は約3億円となっています。
もちろん、弊社が取扱うカメラなどハード商品においては購入の際に、他社との価格比較を行うことが当たり前になっており、メルマガからの流入でそのまま購入完了となるケースは少ないのでメルマガがキッカケとなった関与売上についてはその数倍の規模と想定されます。

メルマガは比較的安価で、簡単に始めることができます。が故に、間違いを犯しやすく、有効活用できていない事例が多くあります。低コストでも会社の売上を左右するほど大きな収益をもたらす事ができるメルマガを有効に使うにはどうすれば良いのでしょうか。

さまざまな考え方があると思いますが、ひとつにはメルマガを「マーケティング」と捉えることが重要かと考えます。マーケティングとはお客様が求める商品やサービスを作り、それを提供することでお客様自身がその効果を最大限享受できるようにする活動です。
よってメールマーケティングとは、メルマガで商品やサービスを紹介し、お客様がその商品やサービスを使うことにより、お客様の生活を豊かにするためにおこなうものなのです。

顧客は、求めている情報をタイムリーに受け取ると
メルマガを有益なものと感じる

「お客様の立場にたって考えよ」と、よく言われるのですが、お客様の立場とは何でしょう。
メルマガを発行している方、作成している方自身も自社以外の企業から日々多数のメルマガを受信していると思いますので「お客様=自分」なのです。
自分が受け取ったメルマガが、どう自分の生活を豊かにしてくれているのか、と考えると分かりやすいですね。

自分が欲しい(知りたい)と思っていた商品やサービスの情報がタイムリーに届いたらどうでしょう。そのメルマガは自分にとって生活を豊かにしてくれるものでは無いでしょうか。

「そうだけど、欲しい時に欲しい情報が届くなんて余りないよね」と、考えられるかもしれません。
確かに100%の確率で有益な情報を提供できるとは私も思いませんが、その確率を上げるための手法はあると思っています。

皆さんのメルマガの内容は誰に対しても「同じもの」になっていませんか?
その商品やサービスを使ったことが無い人や、ヘビーユーザーなど読者はさまざまなステージにいます。弊社においても、初めてコンパクトカメラを購入しようと思っている方や、長年にわたってキヤノンの一眼レフカメラばかりを使い続けている方、はたまたカメラはスマホしか持っていなくて、写真のプリントだけでご利用頂いている方など多くのお客様がいらっしゃいますので、メルマガの内容が一律では一部の方には「有益な情報」でも、他の方には「無益な情報」になってしまいます。

メールマーケティングを成功に導く「シナリオ設定」のコツとは

そこでメールマーケティングにおいて、考えるべき重要な点が「シナリオ」です。
私はこのシナリオを2つ用意することが大事だと考えています。その2つとは、

1.初めてご利用になったお客様を優良顧客に導くためのシナリオ
2.お客様の立っているステージごとのシナリオ


【1】については、優良顧客へなっていただくための期間を設定し、どの時期に、どんな商品やサービスをお勧めするか予め道筋を設定しておき、それに沿って段階的にメルマガでアプローチします。
【2】については閲覧履歴や購買履歴から、お客様の立っているステージを見極めそれに合った内容でアプローチします

これらにより高い確率で、お客様それぞれに有益な情報の提供ができ、単なるメルマガ配信をメールマーケティングに変え、継続的に高い収益を得ることが可能になります。

これを実現するためには、お客様それぞれの閲覧履歴や購買履歴を把握することが必要であると共に、それを大枠で捉え新規客や優良顧客のグループ構成や、現在どれ位の期間で優良顧客に育っているのか、育っていないのか、などの分析が必要となってきます。

メルマガ専門のスタッフを豊富に揃えられる場合は人力による情報収集や分析も可能ですが、メルマガの魅力は冒頭にも書きましたが「低コストでも売上を左右するほど大きな収益をもたらすことができる」ことにあります。特に弊社のような小売業にとっては最大のコストである人件費(ランニングコスト)は出来る限りカットしたいところなので、そこは多少の導入コストを掛けてでもツールを導入することによりランニングコストの削減を図りたいところです。
あとは短期間でP・D・C・Aを回すことにより「シナリオ」の精度を上げることに専念します。 これによりメールマーケティングは最低限の人件費で最大の効果を得られるものとなります。

あなたに合ったマーケティングツールを選ぶ4つの基準

ツールを選ぶ基準としては以下の点を考慮した方が良いと思います。

1.導入が簡単で、直感的な使い方ができるもの
2.複数のシナリオが作成可能なもの
3.結果(実績)について誰が見ても分かるように可視化できるもの
4.BIツールとして使える豊富な分析機能


特に1~3は必須項目で、ツールを導入したが結局使えなかった、と言うようなことが無いようにしっかりと選ぶ必要があります。

この点においてGMOメイクショップ株式会社の「MakeRepeater」は導入及び運用コストが低く、売上・顧客分析に優れ、顧客ロイヤリティを視覚化された状態で確認することができ、お客様のステージに適した内容でアプローチをおこなっていくことが可能です。
ツールに不慣れなうちはガイドモードにより分析画面でチェックすべき点や、使い方のサジェストを行ってくれる点も有難い機能で、これからメールマーケティングツールを導入する企業にとっては選択肢の1つとして有効なツールと言えます。

メルマガご担当の皆さま。どのようなツールを導入するにせよ、「低コストでも売上を左右するほど大きな収益をもたらす」ため、お客様それぞれに合った有益な情報を配信し続けていきましょう。

山田周平
著者プロフィール

山田周平(やまだ しゅうへい) 1968年5月26日生まれ
株式会社キタムラ EC事業部 ネット物販部
EC事業部販売促進リーダー・キタムラネットショップ店次長

【経歴】
福岡大学法学部経営法学科卒業後、1991年コクヨ株式会社へ入社。
その後1997年ジャスフォート株式会社入社を経て、2007年株式会社キタムラ入社。EC事業部販売促進リーダー・キタムラネットショップ店次長として、メールマーケティングの統括をおこなっている。